渓の不思議 其の五   お初渓での良型

■新規開拓での幸運な良型岩魚

 2002年に会津の川で、初めてのM支流に入った時が表題の経
 験の最初である。
 日記でナマズ?と書いている野性味に溢れた泣尺岩魚だ、この
 日は27cmも釣っているM支流での事。

 2003年には富山の初渓でやはり泣尺を釣っているが、地元の人
 の案内だからちょっと違うかァ。

 2005年 崩れ沢は初回に泣尺極太だが、同じ月に尺岩魚三匹と
 いう驚きに遭遇している。
 この 05年は驚き連続の年、初渓ひと月後の再訪V沢で尺岩魚、
 初渓へずりで33cm。2年目のC沢でも尺岩魚なのだから。

 最近では 2010年の三ノ沢、初めての小渓で33cmはまさに驚
 きだ。正確には初回にバラシ、4日後にヒットだけんど。

       

 これらが幸運だったと思うのはその後の経過である。
 02年会津のM支流は次の年には漢字未満を3匹で終わり、更に
 翌年はボーズで日記無しだったと思う。

 05年 V沢も翌年からはたまに釣れる程度でノーヒットもある。
 へずり沢も釣った33cm以外に尺オーバーを何匹か見たが、翌
 年からはまるで見なくなってしまった。

 C沢は翌年も尺岩魚を釣ったものの次の07年はノーヒットだもの。
 三ノ沢は急傾斜でポイントが埋まってしまった。

 これらを思うと最後のチャンスに、偶然自分が最初に遭遇したの
 かとさえ思えなくも無い。運が良かったのではと。
 2011年で尺岩魚の連続記録八年目だが、何時途切れても仕方
 が無いと、ここ最近は覚悟しています。

       

 こんな事をつぶやいていると「大物ばかりが狙いか」・「尺自慢が
 したいのか!」、とお叱りをうけそうな。

 勝手なもんです。
 貧果に終わったときは「水が綺麗・緑が美しい・花を見つけた」な
 どとお魚を忘れたかのように景色を褒め称え、川歩きの楽しさを
 のたもう。
 いざ尺岩魚など釣れたひにゃ「手ごたえ・色形・面構え」などまで
 も、隠し切れない喜びで細かく書き綴る。

       

 しかしながら
 矛盾?ほこたて!、いえいえどちらも嘘ではありません。

 新緑の林の気持ちよさ、夏の長い歩きで汗びっしょりの後、冷た
 く綺麗な流れに足を踏み入れたあの清涼感。
 湧き水の旨いこと。
 釣れなくっても楽しい。

 探し当てた沢に手巻き寿司じゃなく手巻き毛ばりを振り込む、居
 るのか居ないのか・・・ジャポ!。
 ヒット、意外な手ごたえに喜びが溢れる。

 どちらも本音なのであります。

                  2012.1/13.

其の6
                              渓の不思議メニュー